茶碗のなかの小宇宙季節を感じる12ヶ月の養生ごはん

 

新年あけましておめでとうございます!

「家族の健康第一、笑顔で暮らす」そんな抱負を掲げた一年の始まりです。薬膳の知恵を取り入れた簡単なレシピを今年からご紹介させて頂くこととなりました。忙しい生活の中にも溶け込んで皆様の健康の役に立つような内容をお届けすることができればと思っております。どうぞ宜しくお願い致します。

 

●天人合一

天人合一「我々は特別な存在ではなく、自然界の一部である」という中医学の基本的な考え方です。例えば乾燥しやすい季節は私達の体も乾燥するなど、自然界で起きていることは私達の体にも起きていると考えます。旬の食材には、その季節の体調に合うような要素が沢山あります。旬のものを食べ、自然の流れに沿って生活することで体を整えることができるのです。

 

●冬は蓄える季節 ー そんな時期におすすめなのが「豆類」

冬は「閉蔵」、これは蓄えるという意味を持つ時期。

自然界では、植物が地上部を枯らし根っこにエネルギーを蓄える時期です。それと同じように私達も仕事や運動を過度にするなど発散することを控え、エネルギーを蓄えるのが自然に沿った生き方となります。そんな時に食べたいのが豆類です。豆類はこれから芽を出すぞ!と、生命力が秘められています。その生命をまるごと頂くので、私達の体にもエネルギーを与えてくれる食材です。

黒千石

 

●黒豆の酵素玄米ご飯

お正月の縁起物としておせち料理にも入っている黒豆ですが、「黒くなるまで働ける」という意味があります。

冬は寒さによって生殖・成長・老化に関わる「腎」が弱りやすく生命力が弱ってしまう時期です。ここで積極的に取りたいのが黒豆や黒米、黒ごま、黒木耳、海藻類、小豆などの黒い食材です。黒い食材は「腎」を養います。アントシアニンという抗酸化作用のある成分を含むものが多く、体のさびとなる活性酸素を除去してくれることで、生命力を維持、若さを保つのに役立ちます。また、黒豆は中医学では「腎」の力を養うだけでなく、「潤い」や「血」を養うことで、女性にとってはうれしい肌つやもよくしてくれるような食材です。豆類は水で戻して1時間は煮なくてはならないというハードルが高イメージのものですが、炊飯器に入れて炊くだけ。これなら毎日食べることができます。

毎日食べられてこその養生、是非お試しください。

 

●黒豆の薬膳的効能

黒豆の薬膳的効能

※食材を温める性質か冷やす性質かに分類し、どちらにも属さないものを平性とする。
※帰経…どこの経路に入り作用するかという意味

 

●黒豆の酵素玄米レシピ

黒豆の酵素玄米

 

作り方(炊飯器を使用する場合)

  • 玄米を洗い、6時間以上浸水させる。
  • 浸水させた水は捨ててしっかり水を切る。
  • 玄米と黒豆を炊飯器に移し指定の水位まで水を入れ塩を混ぜる。
  • 玄米モードで炊く。

炊きあがりをそのまま召し上がってもいいのですが、ここで三日間くらい炊飯器で寝かせることで発酵され、玄米の栄養素はそのままで消化に良い酵素玄米が炊きあがります。

黒豆は皮がはじけるくらい(10分程度)までフライパンで炒ってから入れることで、更に黒豆がふっくら仕上がります。

Labo炊飯器を使う場合

全ての材料を炊飯器にセットしたあと「予約」ボタンで炊きあがり時刻を5~9時間の間で設定して「スタート」ボタンを押すだけでOK!

 

作り方(圧力鍋を使用する場合)★マジックブラウンを使う場合

玄米を浸水させた後、玄米と黒豆、水(2カップ=玄米と黒豆を合わせたものと同量)を鍋に入れ、高圧に設定して強火にかける。圧力がかかったら弱火にして20分炊く。10分程蒸らして出来上がり。

マジックブラウンを使う場合

ガスコンロがSiセンサーコンロなら※、火加減調整が不要で中火で点火したまま置いておけば美味しくたけて自動消火します。

※2008年以降に製造されたガスコンロはすべてのバーナーにSiセンサーが搭載されたになっています。

 

今回、黒豆は「黒千石」を使用しました。アントシアニン以外にもポリフェノールを豊富に含み小粒ですが、栄養がぎゅっと詰まっていて柔らかく炊けるのでおすすめです。

 

2020年1月7日


田村 英子 Eiko Tamura

2030年 東京薬科大学薬学部卒業
・薬剤師
・国際中医薬膳師(北京中医薬大学薬膳課卒業)
・「カラダを変える12か月の薬膳」主宰

大学卒業後3年間は調剤薬局に勤務した後、東洋医学の世界に可能性を感じ飛び込み。
漢方相談薬局の老舗「東西薬局」に就職、中医師・菅沼栄、林建豫先生などに師事し中医学を学ぶ。

その後、帯津三敬塾クリニックで漢方・森田療法・ホメオパシー・気功を用いた癌や精神疾患の患者のケアに関わりより広い統合医療を知る。統合医療学会の企画運営や薬剤管理責任者として従事する。

現在、漢方養生堂、富士堂に所属。

カウンセリングで多くの患者と向き合う中、漢方を飲む以前の食習慣を含めた生活習慣の問題をどう立て直し、定着させるかがずっと課題で、本人に納得してもらい、自立して健康管理をしていくために「カラダが変わる12か月のズボラ薬膳」を主催する。