皆さんこんにちは。
この2月は特に寒暖差が激しかったですね。
20度を超えるような夏日があったと思えば一転して10度を下回る日が続いたりと、なかなか身体への負担が大きい一ヶ月でした。 最近はウイルス性の胃腸炎が流行っており、花粉も飛び始めていて体調管理が非常に難しい季節となっております。免疫力を高めて元気に過ごしてください。

この2月に34歳になりました。
年齢に関して特に関心がない私ですが、意外と歳を重ねていることを実感しています。

以前のコラムでもお話ししたように、年々、時の流れが早く感じるようになりました。どうせならかっこ良い歳の取り方をしたいものです。

さて、年齢に関心がないと申し上げましたが、良い機会なので毎年誕生日にはこれまでの自分を振り返るようにしています。

今年の振り返りのなかで感じたこと。それは、

『今の自分がこれまでで一番輝いている』

です。

自信満々な発言ですが、胸を張って声を大にしてでも言いたいです。
これは仕事としているビーチバレーボールのみならず、プライベートの人間関係や趣味・健康など全てを総合的に考えてです。
その全てにおいて、ここ数年で良い成長を遂げられている実感があります。
具体的にどう成長しているかの説明は控えますが、どうして成長できたかについて私なりの考えを今回はお話ししたいと思います。

※ここから長文になりますので、今月は前編を、来月に後編をお送りさせていただきます。

今の自分を形成する要素として、二つの考え方があります。それは、

1.『異常に高い目標設定』 
2.『根拠のない自信』

この二点です。

1.『異常に高い目標設定』

目標設定に対しての考え方をお話しします。
世の中には目標設定の在り方について様々な考え方が存在します。
私はこれまでに数多くの講義を受け、様々な人の話を聞き実践してきました。その経験の中で自分なりの解釈を加えていき、今の考え方に辿り着きました。
この過程は大きく3段階に分かれます。

第一段階

最初に目標設定について真剣に向き合ったのは、新卒1年目のサラリーマン時代です。
その時に教わったのは
「段階を踏むことで成長を目指す目標設定」です。
現状の自分を理解し、未来のありたい姿と比較することで足りない部分を補っていく手法です。

その際に活用されるのが「PDCAサイクル」やKPI・ロードアップなどの「フレームワーク」です。
この手法のメリットは、段階を踏むために中長期それぞれに目標を立てることで振り返りがしやすいことにあります。
例えば定量的に立てられた目標は、進捗の確認がしやすくその度に行動を見直すことができます。
おそらく一番ポピュラーな方式だと思います。

しかし、私はこの目標設定に対して納得ができず、違和感を覚えずにはいられませんでした。
理由はたとえ目標を達成したとしても、

「果たしてこれは自分の力で達成したのか」
「外的な要素が強かったから今回はたまたまじゃないか」

などの疑問があり納得感がありませんでした。
なにより一番の違和感は、自分自身が成長できている実感ができなかったのです。

とはいえ、その時の環境ではこの目標のなかで成果を出すことに注力するしかなく、不安を持ち続けていたことを今でも覚えています。

そこで辿り着いたのが第二の考え方です。

第二段階

それが、
「目標は作ってはいけない」
です。
極論の様に聞こえますが、私の中では秀逸な考え方になります。

この考えに至ったのはサラリーマンを辞め、ビーチバレーボール選手になってからです。
そのタイミングで過去の自分を振り返った際、そこで思ったことが、
「果たして今の自分は計画通りに進んだ結果なのか」ということです。
ぜひ皆さんも考えてみてください。

現在のご自分の姿を、5年前や10年前のご自身が想像出来ていましたか?
未来は誰にも想像できないのです。
なので、ほとんどの方の答えが「NO」だと思います。
想像していなかった進路や就職先を選んでいたり、当時知りもしなかった土地に住んでいたりすることと思います。
振り返ってみると、結果として様々な出会いや転機に恵まれたのではないでしょうか。
おそらく、全力で日々を過ごしている中で、来たるチャンスを掴んできた人ほど全く予想のつかなかった素晴らしい人生を歩んでいることと思います。

よく、「点と点を結んだ先に未来がある」と表現しますが、実は逆で、「振り返った時にあの時の点とあの時の点が繋がっていた」と後になって気付くものではないでしょうか。

だからこそ私は先の分からない未来に目標を立てることよりも、目の前のことに全力を注ぎ、前述した「点」をいかに濃く強く描けるかが未来を輝かせるカギになると考えるようになったのです。

なので、現在アスリートとして試合前のルーティンを作らないことも、置かれた環境下でいかに最善の行動を取れるかを重要視しているからになります。
その考え方こそが変化に対して柔軟に対応する力となり、チャンスを掴むきっかけにもなっていると考えます。

いかがでしょうか。
極論のような第二段階(目標は作らない方がいい)にも根拠があることを理解して頂けたのではないでしょうか。

今月はここまでとなります。
次月は、目標設定の第三段階と根拠のない自信を持つことの大切さについてお話ししたいと思います。

ぜひ楽しみにお待ちください。 今回も最後までお読み頂きありがとうございました


倉坂 正人 MASATO KURASAKA

石川県金沢市出身
石川県立工業高→早稲田大→三菱オートリース→フリー

ジャパンツアー(BVT1)ランキング 1位(2023.05.2時点)
ジャパンツアー個人ランキング8位(2023.04.24時点)
2022年前期 強化選手
2022年 ジャパンツアー平塚大会 優勝
2022年 ジャパンツアー名古屋大会 優勝
2022年 ジャパンツアーファイナルグランフロント大阪大会 優勝
2022年 クオリティソフトがスポンサード

倉坂選手プロフィール
https://beach.jva.or.jp/player_men/masato_kurasaka_2022/

倉坂選手インスタグラム
https://www.instagram.com/masato_kurasaka/