「自然に育てたくて、たどりついたのがオーガニックだったんよ。」
と語るのは和歌山県は有田という地区にある農園、「古果園」の古田さん。
市街地から約20分ほど山道を車で走らせると、古田さんの農園があります。
標高300mの農園から見た景色。すばらしいの一言です。天気がもっといい日は、四国も見えるのだとか。
あの向こう側にある市街地から走ってきたわけです。
「ほら、食べてみるか?」まだ酸っぱいよ、と言いながら、その場でもぎ取ったみかんを渡してくれました。
んん・・確かに酸っぱい!でもきつくない酸味と爽やかな甘み!「美味しい!」と言うと、
「ははは、酸っぱいみかん、好きなんやなあ!」と古田さん。
「皮はごついでー(厚いよ)張りがあってパンパンやろ。慣行農法のみかんの皮は薄くてぼこぼこしてるな。」
と、和歌山剥きを披露してみせてくれました。和歌山剥きとは、みかんのお尻から4つ割にして、皮からはずして食べる剥き方です。
こうすると白いスジがちょうどよく剥けて、果汁が飛び散ることもなく、キレイに食べられるそうです。
もぐもぐ食べながら、古田さんの畑を散策しました。
途中大きな蜘蛛を発見して恐れおののいていると、「蜘蛛だって自然の一部。暮らしてるんやでー。写真撮ったりなよ。(撮ってあげなさいよ。)」と古田さんはにこにこして言いました。
この蜘蛛、すごく大きくて・・・餌も沢山捕まえられているようですね・・・(汗)
「慣行農法の畑と、オーガニックの畑、どう違いますか?」と聞くと、
「そうやなあ。うちの畑の土触ってごらんよ、草がいっぱい生えててふかふかやけど、慣行農法の畑って、除草剤撒いてあって、草が枯れてるやろ。その土踏んでみ、めっちゃ固いで。なんか、それだけでも(土がふかふかなだけでも)ええもんできる気がせえへん?」
2枚の写真。どっちが古田さんの畑かわかりますか??(正解は上です。)
「これ皮の病気なんやけど、こんなんのほうが甘かったりするんや。病気や虫は甘いもんに不思議とつくんや。」
なるほど・・・人間に置き換えてもそうかもしれないですね。
メタボ(中身が甘い)と病気になる、のかもしれません。
「ほんじゃ、肥料見に倉庫においでー。」
「これな、さっきの雑草を堆肥にしたもんなんよ。ええやろ。循環するんやで。」
「ほんでこれな、EM菌っていうので作った堆肥や。嫌気細菌やから、ビニールで密閉して熟成させるねん。」
この肥料の袋をあけたとたん、八丁味噌のような、麹のような、とってもいい香りが!
「美味しそうなにおいですね!」と言うと、「食うたことないけど、食えるかもしれんね。悪いもん使ってないし。」と古田さん。
「選果もみていくか?」
選果とは、収穫した果実の悪いものをはねたり、粒の大きさをそろえることです。
もちろん見せていただきました。
ローラーの上を渡っていくみかんを手作業で選別していきます。
写真には写っていませんが、右側に穴があって、小さいものは下にポトポト落ちて、ローラーには一定の大きさの粒しか残らない仕組みです。小さいものは、これまた古田さん自慢の非加熱のジュースになります。
選別されたエリートのみかんだけが箱詰めされます!
古田さんのみかんには、一般的なS・M・Lなどのサイズがなく、「大小混合」と書かれています。
さっき甘いと言った、キズのあるみかんも入っています。
最後にご苦労されたことや、オーガニックの農業のやりがいについてお聞きしました。
「自分で5代目のみかん農家。親父の代まで農薬を散布していたけど、小さいころからそれがいやで。もっと自然に育てられないかなあと思ってきた。高校で細菌の勉強して、大学でさらに細菌の研究をした。農園を継いでから、ありとあらゆる細菌の農法を試したけど、EM農法が一番合うかなと思って。親父とケンカしながらやってきた。無農薬でやったら、全部枯れるとか言われたりして。枯れた木もあったよ、でも全部枯れなかった。それが怖くて、無農薬に転換できない農家さんもいるやろね。今は自分で育てたみかんをお客様に食べてもらって、美味しかった!って言われるのが励みやね。」
終始笑顔でお話してくれた古田さん。
自然と共に生きる、という言葉がぴったりな古田さんのファンになってしまいました。
この人の作るものは信じられるなと。
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