明日化石燃料を燃やすことを止めたとしても、すでに排出された温室ガスによって地球の温暖化は止まらないとも言われています。温暖化対策に有機農業がどのように関連するのか?
IFOAM ORGNIC INTERNATIONALの「有機農業が達成に貢献できる」の抜粋・要約です。(目標13)
有機農業が達成に貢献できるSDGs
- 目標2:飢餓をゼロに
- 目標3:すべての人に健康と福祉を
- 目標6:安全な水とトイレを世界中に
- 目標12:つくる責任つかう責任
- 目標13:気候変動に具体的な対策を
- 目標15:陸の豊かさも守ろう
最近発表された論文によると「明日、化石燃料を燃やすことを止めたとしても、すでに排出されてしまった温室ガスによって、地球全体の温度が上がってしまい、将来何年にも渡って続くだろう」と言われています。
(気候変動の主因として、食の生産から流通までの食のセクターが最大の温暖化効果ガスを排出していると指摘されていて、44~57%にも達すると見られています。米国では270calのトウモロコシの缶詰一個を生産するために、約10倍・2790calのエネルギーを消費しています。農薬、化学肥料は化石資源がから作られていて、化学肥料の製造に世界の1.5%のエネルギーが使われています。)
有機農業の手法の鍵は土壌管理です。
持続可能ではない農業を通じた土壌の疲労は、大気への非常に多くの量の炭素を放出しています。
化学肥料を使用せず、最低限の耕起、収穫残渣の土壌への還元、カバークロップ(作物を植えない時期に土壌浸食を減らすために植えられる植物)や輪作、豆類の窒素固定をより多く採用するなど有機農業の手法を使うことで、現在放出しているよりも多い炭素を閉じ込めることができると考えられます。(土壌の栄養は増し、農業生産力も高まり、水害や日照りにも強くなって一石二鳥です。)
※()内は付け足しました。