那須塩原産 |
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経木とは木を薄く切って紙のように薄く削ったもの。
殺菌・抗菌効果があり、通気性にもすぐれていますので、食品の鮮度を保ちます。
薄経木は食品の包装材として使われて、今のようにプラスチック素材のもの主流になるまでは、肉も魚も納豆も揚げ物もお菓子も何でも経木で包んでいました。
厚経木は、マッチや折箱などに使われています。
経木は燃えるゴミで捨てることができ、そのままウッカリ棄ててしまっても土に還る環境にやさしい包装材です。
赤松材の経木の良さ
材料に使用しているのは、栃木県北・千本松と呼ばれる地域の赤松。
赤松は色が白く色艶があり、節も多くないので見た目にもとてもキレイに仕上がります。
さらに松はスギやヒノキほど匂いが強くなく、ほんのり香る程度ですので、食べ物を包んでも素材の香りを損なうことなく、むしろ素材の風味を引き立ててくれる良質な素材なのです。
経木の使い方(おむすび包み)
サランラップやアルミホイルとは違い、経木は通気性に優れ調湿作用もあるので、ほどよく汁気を吸い取ってくれます。
おむすびを温かいうちに包んでも海苔がベタベタしたり、逆に乾燥してしまうようなこともなく、おひつに入れたご飯のように美味しくいただけます。
一枚の経木で包むも良し、量が多いとき等は経木を二枚使って包むとキレイにまとまります。
日本の職人の技が光る伝統のエコ製品
経木は赤松の原木を角材に製材して、薄く削り、乾燥させる、という工程で作られます。
この木を紙のように薄く削るという技術は、日本以外の国ではできない高度な技術で、明治時代には生糸や絹と並んで重要な輸出産品に指定されていたほどです。
現在では、プラスチックトレイやビニール袋が主流となり経木の使用量が減ってしまったために、以前は栃木県内に38件の経木の生産工場があったそうですが、現在では島倉産業さんを含めわずか2件だそうです。
角材は、機械で薄く削っていきます。機械の四角の枠の中に角材を入れて削っていきます。
戦後すぐにこの削る工程を機械化しましたが、この機械が最後に作られたのは昭和50年と言われています。
いまでは機械を作れる職人がいなくなり、この機械が壊れてしまったら、経木の生産も終わってしまうため大切に整備をしながら使われています。
機械が自動的に削ってくれるので簡単と思ってしまいますが、実際には自然の樹木は硬さや柔らかさがさまざまで、機械で同じ刃を使っていても、削る厚さが違ってしまいます。
これを職人が熟練の技で調整し、手や音の感覚で、0.15〜0.18mmの厚さに削っていくのですが、その感覚が備わるまでに30〜40年かかるそうです。
これぞまさに職人技です。
削った経木は、まだ沢山の水分を含んでしっとりして、持つとズシリと非常に重たく感じます。
湿気を含んだ経木を脱水機にかけ乾燥させてから、さらに吊して自数日間然乾燥させます。
自然乾燥なので季節によって、乾燥させる日数も違います。おおよそ5〜7日でできあがります。
今だからこそ使いたい経木
昔は買い物をすれば、肉や魚も経木に包んでいた時代から、現在はプラスチックトレイやビニールが主流の時代になっています。
経木はこのまま消えしまう?と思いきや、石油資源の枯渇、廃棄ゴミの増加、マイクロプラスチックの問題等々から、最近は経木は環境に優しい、と再び注目されてきています。
木を伐採すること自体が環境破壊と思われがちなのですが、適正に間伐を行い山の管理をすることは、環境保全に繋がります。
持続可能な生産と消費という点からも、経木を上手に生活に取り入れていきたいものです。
経木の様々な使い方
経木の用途はまさに様々です。
赤松経木の殺菌効果を活かして包装用、保存用に使ったり、適度に水分や油分を吸ってくれる特性を活かしてクッキングシート代わりに使ったり。
使い終わった経木は燃えるゴミとして棄てられますし、庭に埋めて土に還すことも、生ゴミと一緒に堆肥作りにも使えます。
人と環境に優しいオーガニック食材を選ぶのと同様に、環境に優しい包装材もぜひご利用ください。
品名 | 経木(国産赤松) |
サイズ | 経木:長さ 40cm 幅 11cm 厚み 0.15mm〜0.18mm 結び紐:長さ51cm |
内容量 | おむすび包みセット:経木50枚、結び紐25本 |
製造元 | 島倉産業株式会社 栃木県那須塩原市三区町633 |