宮城県産 |
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一昔前までは、お米と言えば「コシヒカリ」か「ササニシキ」であり、作付面積も1位のコシヒカリに対してササニシキは僅差の2位で、まさに東西の横綱のような存在でした。
ですが現在では、コシヒカリやひとめぼれやミルキークイーン等コシヒカリ系がほとんどで、ササニシキは滅多に見かけることがなくなりました。
現在流通している品種と比べると耐病性・耐冷性・耐倒伏性に劣っていた上に、1993年(平成5年)の記録的な冷夏により大きな被害を受けたことで、ササニシキを作る生産者が激減、今では作付面積は僅か0.4%という幻のお米になってしまったのです。
ササニシキは農林22号と農林1号の交配種・ハツニシキとササシグレとの交配により誕生しました。コシヒカリとは親戚品種にあたります。
コシヒカリとコシヒカリ系の品種が、より柔らかく、より甘くを追求して品種改良の中でもち米の特徴が混ざっていることに対し、ササニシキは純粋な昔ながらのうるち米と言えます。
現在は、コシヒカリ系のもちもちと柔らかく甘みの強いお米に人気が集まっていますが、これは食の欧米化が影響していると思われます。
味の濃いおかずに負けない、濃い味わいのお米が求められるようになったとも考えられます。
一方でササニシキは、純粋はうるち米の特徴そのままに、モチモチ感は控えめでサラリとした食感と旨味が特徴です。かつては、お寿司屋さんのお米と言えばササニシキであったことからも、昔ながらの和食に合うごはんと言えます。
モチモチとしたコシヒカリ系とサラリとしたササニシキの差は、デンプン質の違いによります。お米のデンプンは「アミロース」と「アミロペクチン」という二つの種類によって構成されています。
もち米は100%アミロペクチンで構成されていて、それにより粘りと甘さが強調されます。
アミロースとアミロペクチンの構造の違いは消化吸収にも影響します。アミロペクチンはその構造上、同じ時間でのブドウ糖の吸収量が多くなるため、食後の血糖値の上昇度も大きくなることがわかっています。
ササニシキはコシヒカリ系のお米より血糖値を上げにくく、身体への負担が少ないお米と言えます。
最近では主食のお米を食べてアレルギーを起こす人も増えているそうです。
化学薬品を使って突然変異させて育種したミルキークイーン(アミロース10%)等、よりモチモチ感を追求して品種改良を進みすぎたことが原因とも見られており、純粋なうるち米のササニシキはアレルギーを起こしにくいとも言われています。
※アレルギーの原因には様々あり、誰にでも効果があるわけではありません。
宮城県石巻市。代々続く米農家の木村さんの田んぼがある桃生・河南地域は、農家の4割がササニシキを生産し続けてきたササニシキの里です。海からの風と北上川の恩恵を受けた気候風土が栽培に適しています。
木村さんの田んぼは、お米を食べた人が元気に健康的なることを意識したものになっていて、お父さんの代から農薬と化学肥料を使わない栽培法に切り替えて、もう約30年以上も続けられています。
農薬を使わないので除草(草取り)が一番過酷な作業となります。
一日中田んぼの中にいて草取りをする日もあり、肉体的にも精神的にも大変な仕事ですが、やり遂げた達成感、お米ができる喜び、収穫の秋を迎えたときの嬉しさ、そういったものを感じて仕事が出来ることは幸せなことと感じて続けられています。
そんな木村さんの田んぼには様々な生き物が棲んでいます。イナゴ、シオカラトンボ、アマガエル、子守蜘蛛、ザリガニ、ウシガエルやヒトリガのような珍しい虫も。
さらにカルガモも卵を産みにきます。
生き物の多様性は、持続可能な生産活動の理想的な姿でもあります。
ピロール農法とは、田んぼや畑に棲むラン藻(シアノバクテリア)を増やしていく農法です。
有機肥料を主原料とした“ピロール資材”を、田んぼの土に漉き込むことで、土壌をラン藻が好む中性から弱アルカリ性に変えて、ラン藻を増やしていきます。ラン藻は二酸化炭素を吸収して、光合成を行って酸素を放出します。
ここが、土中の微生物が酸素を吸収して、二酸化炭素を放出することで、土中の酸素欠乏を招きやすい有機栽培や微生物栽培との決定的な違いです。
ラン藻が増えて酸素を沢山含んだ土壌は、微生物からミミズやカエルなどの生き物が増えていき、“肥沃な土地”に変わっていきます。
酸素がいっぱい生まれる肥沃な土は、カルシウムなどのミネラルやビタミン類がいっぱい詰まった「健康で栄養豊富な美味しいお米」を育てます。
私たちが日頃主食として食べている一般的なお米は、pH6.8程度の弱酸性食品。
一汁三菜のバランスの取れた食事スタイルのときは、主食のお米が酸性でも問題が無かったのですが、肉中心の食事に変わってきている現代社会においては、大きく酸性に偏った食事バランスになっていると考えられます。
ピロール農法で作ったお米はpH7.1〜7.4の弱アルカリ性。
毎日食べるものだから、身体に負担の少ない弱アルカリ性のお米をおすすめします!
ピロール農法で作った作物は、カルシウム、マグネシウム、亜鉛等のミネラルが、一般の作物よりも多く含まれています。これは、ラン藻が光合成を行う過程で、ミネラルのキレート化が行われることで、しっかり伸びた作物の根からミネラルを吸収しやすくなっているためです。
ミネラルを豊富に含む作物は、味わいが良くなるとともに、キレート化されたミネラルは人間にとっても吸収が良いのです。
キレート化って?
キレート化とは、吸収されにくい養分を、吸収されやすい状態にすることをいいます。
もともとは“カニのハサミでものを挟む”様子のことをキレートと言いますが、養分をミネラル有機物がカニのハサミで挟んで吸収されやすくなることを指してキレート化と言います。
ピロール農法で増えたラン藻や微生物は、ミネラルやビタミン等の様々な物質を土壌中に供給すると同時に、農薬や発がん性のあるトリハロメタン類、ダイオキシン等の、不要な物質の分解・浄化も行います。
水田においても、ラン藻は光合成を行いながら水質浄化もしてくれます。
私の両親が農薬や化学肥料を使わずにササニシキを作り始めたのは1987年。当時、当たり前に使っていた農薬が生態系を壊し、自然の循環を断ち切ることを知ったことがきっかけです。
草取りに苦労しながらも黄金色にかがやく稲穂に心から喜びを感じる。そんな両親を見て農業に夢を抱き、2005年に家業を継ぎました。
『子供たちに安心して食べさせられるお米を作ろう。』私たちはそんな思いから、土の力と太陽の恵み、稲の生命力を生かし、自然の営みに合わせた無農薬栽培に取り組んでいます。
いつも生き物でにぎわい、微生物が働く生きた土で生まれる稲を、我が子のように見守りながら育てています。
効率重視の時代ですが、それだけに人が手をかける米作りに価値があると思っています。
資料:令和元年度試験結果報告書 >>>コチラ
無肥料自然栽培米を追加しました
無肥料自然栽培米とは、肥料を使わず田んぼに収穫後の稲藁を戻して土の中の栄養分を補給したり、除草剤をはじめとする農薬を使わないことで土壌や地上の多様な生き物が盛んに活動して循環する環境を作り、稲に天然の栄養を吸収させて育てたお米のことです。
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名称 | 玄米 |
原料玄米 | 単一原料米 |
産地 | 宮城県 |
品種 | ササニシキ |
産年 | 令和5年 |
栽培方法 | ピロール農法 農薬 :不使用 除草剤 :不使用 化学肥料:不使用 |
備考 | 精米する場合は内容量が10%程度少なくなります。 |