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白浜のホテルや住宅街が並ぶ場所に、もしかすると世界一狭い海峡なのでは?!と噂されている場所があります。
今回はそんな知ってる人は知っている?!はんだい海峡を紹介します。

白浜町でも、貴重な観光資源になるかも知れないと、ギネス認定に挑戦しようとしていたようですが、残念ながらまだ認定までにはいたっていません。

現在ギネスブックに登録されている世界一狭い海峡は実は日本にあります。
それは香川県の小豆島と前島の間にある 土渕海峡 で、長さは2.5キロメートル、一番狭いところで9.93メートルです。
逆に世界一広い海峡はドレーク海峡で南アフリカ大陸にある南極海の一部で世界でもっとも荒れる海域の1つにある場所です。一番狭いところでも約650キロメートルあります。

そして白浜にあるはんだい海峡は、一番狭いところで9メートル、海峡の長さは約13メートルしかなく規模の違いに驚きます。
こうして比べてみると、やっぱり我らがはんだい海峡が世界一狭い海峡なのではないでしょうか!?

海峡というのは陸と陸の間にはさまれて、海の幅が狭くなったところを海峡といいます。ただギネスに認定されようと思うと条件があるようです。
〇公的な地図(国土地理院発行の地図)に名前が掲載されていること。
〇人工的なものではない(運河ではない)こと。
〇現在も船舶の通行があること。
などの条件があるようです。

はんだい海峡は人工的ではないものの、干潮時は海底が見えるほど浅く、橋の広さ的にも船舶の運航はないというよりはできないのかな?と思われます。
白浜町では、地図に掲載があるかなど確認して認定に踏み出すとしているようですが、色々と調べていると地図には載っていなさそうなので、今すぐの認定は難しいかもしれませんね。

昭和初期に現在の白良浜周辺の開発が進んでいたのですが、この場所に目をつけた人が閑静な別荘地を作ろうと開発に手をいれました。
温泉採掘をし昭和6年(1931)に温泉が出たのをきっかけに昭和9年(1932)離れ小島になっていた先端のはんだい地区に架橋しました。
その橋の名前が「羽衣橋」といい、橋の下を流れる海が、はんだい海峡です。

橋の下にはクジラの化石が埋まっていると参考文献に書いてありました。どんなのが埋まっているのだろうと想像するとワクワクしますよね。

昭和21年(1946)末の南海大震災に被災して建設した橋や道が分断されてしまいましたが、昭和25年(1950)白浜町が工事を行い橋が復旧し、その当時のままの姿で今も存在しています。
別荘地として計画した初期の目的が今も生かされいるはんだい地区。
当時の建設会社によるものなのか区画内に住む人々の意志なのかは分かりませんが、両方の志向が一つになって静かな環境を今もなお守っています。

橋を渡り歩いていると小さな砂浜があり、降りて砂浜で少し遊びました。
きれいとは言えなので夏に海水浴には向かないと思いますが、海を楽しむにはよかったですよ。

子どもは「かいぞくだ~!」と言いながら、流木を見つけて遊んでいました。

近くはヨットの停泊場所となっています。湾内にあるので、台風の時などの地元の漁船などの避難港にもなっています。

近くに住んでいても、このような場所があるということは全く知りませんでした。はんだい海峡と周辺地域のことを調べるために図書館へ行ったのですが、図書館の方も「初めて知りました」と言っていました。
まだまだ知られていないローカルスポット、世界一狭い海峡として登録されれば、土渕海峡のように橋を渡れば100円で横断証明書を発行するなどの、白浜の新たな観光名所になる可能性を秘めているのではないでしょうか?

はんだい海峡
住所:和歌山県西牟婁郡白浜町312-12
地図:https://goo.gl/maps/CZHuVxnEHeJXibFk8
レポート:あやこ
たまな商店のスタッフとして日々お客様とのやりとりを楽しみながら、紀伊民報地域ママさんレポーターとしても活躍中!